マネジメント・リーダーシップ

メンタルが強いメンバーが欲しいというマネージャーに伝えたいこと

自慢ではありませんが、
かつて、私が原因でメンタル不調に陥ってしまったメンバーは
複数人います。

「メンタル弱いなぁ」「なんでこれくらいで凹むかなぁ」
と当時の私は思っていました。
私の当たり(物言い・態度)がキツイのは分かっていても、
自分のせいだとは思いたくないし、
「メンタル弱いのが悪い」と思いたかったのだと思います。

ところで、そんな私も、はた目にはとてもメンタル強そうに見える私も、
不調に陥ったことがあります。
最近ではテニスの大阪なおみ選手が、長い間、うつ病に苦しんでいると
自身のツイッターで公表しました。
強靭なメンタルの持ち主の集団であろうと思われる軍隊でも
実はメンタル不調に悩む人がたくさんいます。
海〇〇安庁や陸〇自〇隊などは、とても多いと聞いたこともあります。

もともと、とても繊細な人と、どちらかと言うと打たれ強い人の違いはあります。
けれども、軍隊などは入隊時にメンタルチェックは厳しく行っているでしょうし、
スポーツは、しかもトップに行けば行くほど、
メンタル力の差が結果を分けるとも言われています。
そんな彼・彼らでも不調に陥ってしまう。

そのことを一体、どう考えたら良いのでしょうか?

メンタル不調は一般的に、
真面目な人、一生懸命な人、また内向的な人などが陥りやすいと言われています。
でもそう言うなら、私はどれにも当てはまりません。
私だけが特別だったのでしょうか?

メンタルが落ちてしまう、その大きな要因の一つとして、
「環境」があります。
それは家庭かも知れないし、友人との関係性かも知れないし、
職場かもしれません。
その環境に適応が難しいと心のセンサーが感知した時、
ある意味、自分自身を守るためにアラームが発せられる、
それがメンタル不調の始まりなのです。

どんな人でもメンタル不調に陥ります。
私だけでなく、あなたも、あなたの大切な人も、
どんな人もその可能性はあるのです。
誰だって風邪をひくように
誰だって、こころだって風邪をひくのです。

「メンタルが強いメンバーがほしい」と言う前に、
自分が相手のメンタル不調の原因になっていないか、
メンタル不調となる環境を作っていないか、
原因となっている環境を放置していないか、
と自らを省みる、それがマネージャーには必要です。
そうでなければ、
どんなメンバーがやってきても、みんな元気がなくなってしまう
そしてそれは相手のメンタルが弱いのが悪いのだと、
単なる他責なマネージャーに過ぎなかったかつての私と同じです。
それはマネジメントをしているとはとても言い難い、
マネージャー失格の烙印を押されても仕方がない、残念な状態に他ありません。

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