上司への進言でクビになった私が学んだ、上司やお客様への進言・具申の仕方

人間力

私が人生初、「上司にモノを言った」のは
社会人1年目の夏、隣の課の課長に対してでした。
生意気の塊だった私は「正しい事を言うのがなぜ悪い!」
とばかりに全く臆することもなく、
同期のMちゃんが毎日泣いているのを見るに見かねて
「それでも上司ですか!ちゃんとしてください!」
と思いっきり(自分なりの)正論をぶつけました。

結果はものの見事にスルー。
直属の上司から「口の聞き方に気をつけろ」と
キツクお叱りを頂きました。

その後も、上司に対する私の偉そうな進言(?)は後を欠かないのですが、
最も苦い経験は、今から10年以上も前のこと、
本心から会社のためを思って言った事、行った事でしたが、
その言い方、やり方が思いっきり当時の社長の不興を買ってしまい、
「もう一緒にやっていけません。辞めてほしい。」
と三下り半を突きつけられたことです。

蜜月状態だった関係性が、私の意見具申で関係性はボロボロに壊れ、
「あなたの事は信じられません」と告げられてしまいました。

最初、私の何がいけなかったのか、私は正しい事を言っただけなのに
どうして追い出されるような仕打ちを受けなければいけないのか
全く分かりませんでした。

しかし今ならわかります。
私は「正しい」「必要」と、自分の言いたい事ばかりに意識が向き、
それを受け取る社長の気持ちなど全く考えず、
それどころか社長の考えや意見を真っ向から否定、非難するような言い方を
結果的にしていたのです。
どんなに正論でも、面と向かって「あなたは間違っている」と言われれば
誰だって面白くはありません。
そんな当たり前の事に気がつかず、ただ、自分が言いたい事を言った。
相手が受け取りやすいボールを投げる配慮もなく、
自分が投げたいボールを思いっきり相手に対して投げ込んだ。
それでは例え上司であろうとも、受け取りづらい、いえ、
受け取りたくないと思ってしまうのも無理がないというものです。

その後、私の意見具申のムシが影を潜めたわけではありません。
今は上司はいませんが(自分が一番上なので)、
例えばお客さまにも、必要な言うべきことは言わなければと
そのスタンスに変わりはありません。

過去の苦い経験を踏まえて私が学んだ事は、
決して相手を否定・非難せずに、「相談」「提案」の形で
自分が言いたい事を、その理由(根拠)とともに伝える

ということです。


上司の決定方針に対して皆が腹落ちしておらず、
このままでは空中分解してしまう。
異なるやり方の方がうまくいくし全体のモチベーションも上がると
思っている場合。

「ご相談なのですが、A部長のプランを基に私なりに考えてみたのですが、
例えば、A部長案のココをアレンジして△△にしてみれば
みんなもより取組みやすく、ペースも上向くのではないかと思うのですが、
A部長のご意見、アドバイスを頂けますでしょうか。
(相談・提案する)


お客様からのリクエストは本質的問題解決には至らず、
別の視点で問題を見つめていただくことが必要だと思った時

A様のご要望は理解できました。
ところで、〇〇の問題について、××部の皆さんはどのように捉えていらっしゃいますか?
(他者視点で見る質問をしてみる)

A様のご要望は理解致しました。
ところで、私はこんな風に考えてみたのですが、
ご意見をお伺いできますでしょうか。
(I メッセージ。あくまでも押しつけない)


目的は、こちらの伝えたい事が相手に正しく伝わり、
そのことを受け止め、前向きに検討してもらうことです。
こちらの正当性を相手に突きつけることでも、
相手よりも自分の方が優れていると相手にを突きつけることでもありません。
あなたの考えは間違っている。それではダメだ。
と受け取る側が感じてしまう言い方は絶対に避けることです。

折り合わないのは相手の「考え」や「意見」であり、
相手そのもの=人 ではないということを忘れてはいけません。
「あなたは違う」ではなく、「あなたの意見は私の意見とは違う」です。

「なになに、あなたの話も聞いてみようかね」
と、まずは聴く耳を持ってもらうことが大切です。


それには
「相談」「提案」「アドバイスください」「ご意見お聞かせください」
はとても効果的であり、その手を使わない手はないのです。

ちなみに、つい先日、某企業 ご担当者さまと、
先様での希望者向け研修の募集告知キャッチフレーズについて
やり取りをしていた時の事です。

ご担当者様が考えられたフレーズに、ほんの少し違和感がありました。
はてさて、それをどう伝えるべきか。
私はシンプルにお伝えすることにしました。

「〇〇様、なるほど。
私は〇〇様のアイデアを頂いて、××××と考えてみました。
如何でしょうか。」

違和感があるとは伝えず、
直したいなと思ったところの言い回しを変えて、
「私は〇〇様のお陰でこんなフレーズを思いついた~!」
的なご提案をしたのです。
結果は見事採用!
ご担当者様はご気分を害されるどころか大喜び。
全てがうまく進みました。

進言・意見具申と言うととてもハードルが高く
面倒なことのように思われがちです。
しかし、相手が年下であれ、年上であれ、部下であれ、上司であれ、
根本は同じ。
相手が受け取りやすいボールを投げる
です。

目指すゴールはみんな同じはず。
それはチームの目標達成であり、メンバーの成長であり、
そこにいる人たちの笑顔であり、関わる人たちの幸福です。
そのためには、
相手が誰であるかを気にして言うべきことに口を閉ざすのではなく、
相手が誰であっても言いたい事をきちんと言える、
相手が受け取りやすいボールを相手によってきちんと投げ分けができる
そんな、相手に対しての思いやりとコミュニケーションテクニックを
身に着けたいものですね。


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