ポジション打ち止めでやる気が出ません⁉

マネジメントこぼれ話 活動記録 組織開発

多店舗展開をしているサービス業の社長さんからご相談を受けたことがあります。

「フランチャイズの方はそれぞれのオーナーが工夫こらしているんだけど、200店舗以上もの直営の方の店長たちに、何とか向上心を持たせたいんだけど、どうしたものか、いい手はないだろうか。」

 

詳しく話を伺ってみると、直営店の店長さん達はある意味、一国一城の主。そこから本部へ移って幹部候補になることは稀であり、店長になった時点でそこから先のポジションがなくなり、目標を見失ってやる気を失ったり向上心に欠けてしまうというのです。もちろん、店舗同士で競い合うということはありますが、頑張っているのはいつも上位の数店舗。20位以下の店舗は現状に甘んじてしまい、「上へいくぞ~」という気概が感じられないのだとか。

なるほど!多店舗展開の企業にはありがちなお悩みですが、うまく機能している会社さんもあります。

ご相談を受けて、その両者の違いはどこにあるのかを私なりに考えて、ご相談いただいた社長さんに質問をぶつけてみました。

「売上げが上がるという数字的観点以外で、どんなことを店長さんに望んでいらっしゃるのですか?」

「社長さんが考える『向上心のある店長』とは、数字面以外では具体的にどんな店長でしょうか?」

「会社で頑張って仕事をして自分が成長することで、金銭的報酬以外にどんな報酬を店長やスタッフの方は得られると思いますか?または、どんな報酬を得られれば、より頑張ろうと思えると考えますか?」

「店長たちはなぜこの会社で働いているのでしょうか?一人一人理由は異なると思いますが、その理由や背景を知り、彼らの応援をするような取り組みは何かなさっていますか?」

 

私からの質問に、社長さんや本部管理職の方はお答えくださいますが、その答えをさらに掘り下げてグリグリと私が質問していくと、2時間ほどのQ&Aの最後の最後で社長さんがおっしゃいました。

「店長のやる気の問題だと思っていたけど、まずは経営幹部、本社管理本部のテコ入れをする必要があるな。」

「どんな取り組みをなさいますか?」

「まずはもう1回、店長たち一人一人と話をして、彼らの『気持ち』『考え』を聞いてみようと思う。正直に話をしてくれないかもしれないけど、それは本部への不満や不信の裏返しだと真摯に受け止めないといけないね。」

 

私が良いな~と感じたのは、「本音を聞けない可能性があるのでヒアリングをお願いしたい」とおっしゃるのではなく、「本音を語ってもらえないかもしれないけど誠心誠意ぶつかってみる」とおっしゃったことです。

勿論、ヒアリングを実施する際の注意点(絶対に行ってはいけないコトなど)をお伝えしてデモトレーニングを実施したり、社長の想いを全社の隅々まで浸透させるための取組みについて一緒に考えたりというお手伝いは致しました。しかし、あくまでも店長たちの気持ちを直接聞くのは私ではなく本社の仕事。そこから新たな何かが始まると思っています。

 

やる気がないんだよな。向上心に欠けて・・・。

多店舗展開企業に限らず、このようなご相談はよくお伺いします。

「なんでやる気ないの?」ではなく、「日々、何を感じ何を考え、どんな気持ちで仕事をしているのか」

そんなところから相手の事をよく知ってみてください。今まで見えていなかった全く違うことが見えてくるかもしれません。

誰だって、いやいや8時間の労働時間を過ごすよりも、できることなら楽しく前向きに、おまけにそこで成長実感を得られるならそれに越したことはないはずです。本人さえも見えていないやる気スイッチに気づかせてあげることができれば、あとは勝手に走り出してくれるでしょう。

問題の真因は、実は目に見えていないところにあることが多いものです。

ポジション打ち止めで仕方ない。ではなく、ポジション打ち止めでも関係なく楽しい!と言ってもらえるような職場風土づくりができれば最高ですね。

 

 

 

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