マネジメント・リーダーシップ

素直な部下は良い部下なのか?

研修でケーススタディに使っているのは、インフィニティでは100%生事例なのですが、その中でもマネージャーから見たときに扱いづらいと感じる部下として、言うことを聞かない、反対意見を言う、素直でないなどの事例があります。

ある時、受講者のマネージャーさんから、「うちにはこんな面倒くさい部下はいない。みんな言われたことは黙って素直にやる」とご意見をいただきました。

ほほぉ。みなさん、黙って素直に行動されるのですね。素晴らしい!

と言いたいところですが、本当にそうでしょうか?

 

黙って素直に行動する、その裏には部下のみなさんのどんな心理があるのでしょうか?

何か言おうものならマネージャーが不機嫌になって面倒くさいから黙っとこう。

言われたことだけやっとけば楽だから。それに、マネージャーの指示だから、悪い結果になっで責任はマネージャーでしょ。

 

こんな心理だったら恐ろしいですよね。

 

かたや、一見、面倒くさいと思われる部下は、もしかしたら、

ちゃんと納得して取り組みたいから質問する。

自分の考えや意見を取り入れてもらうことにより、より良い結果が得られるのではと思うので、意見を言ってみる。

などなど、もしかしたら前向きであるが故に、いろんな事をいってくるのかもしれません。

つまり、自分の考えや自負を持っている部下であればあるほど、もしかしたらマネージャーから見たら、少し扱いが難しいのかもしれません。自分の思い通りにしようとすればするほど彼らは反発するでしょうから。一方、何も言わずに素直に従う部下というのは、もしかしたら自立自律性を失ってしまった受身の指示待ち君なのかもしれません。または、上司へモノを言うことを萎縮してできない、もしくは諦めてしまっているのかもしれません。

 

ちょっとばかり面倒くさいと思われる部下でも、見方を変えると、それはやる気の表れなのかもしれません。

自分のメンバーがみなイエスマンだとしたら、それはマネジメントの完全なる失敗を意味するのかもしれません。

 

あいつはいちいち逆らうから厄介だ

とか

毎回、何のためにこれするのかと目的とか意味を聞いてきてうるさい

とか。

これってもしかしたら、私達マネージャーの説明不足だったり独りよがりの結果なのかもしれません。

子は親の鏡とはよく言いますが、部下はマネージャーの鏡なのだと思います。

部下の様子を嘆いたり責めるのではなく、マネージャーとしての自らの考え方と行動を常に振り返ることが大切なのではないでしょうか。

 

 

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