誰だって変わることができる

誰だって変わることができる

変わろうと一生懸命もがいているKさん。
しかし残念ながら、マネージャーはそのKさんについてあまり肯定的には見ていません。
「あいつはこうだったから」「去年もああだったから」「いっつもカチンとくる言い方をするから」
どうもこれまでのKさんの自信満々、ちょっとマネージャーを小馬鹿にしたような言動がマネージャーは心に引っかかっているようです。

でもKさんは今、自分が進むべき道をしっかりと見定め、そこに向かって順調とは決して言えないまでも、もがきながら、戸惑いながらも必死に前へ進もうとしています。
「このままじゃダメなんですよね。今までいろいろと言われても受け入れられなかったんですが、ようやく、今のままじゃダメで、もっと人の気持ちに配慮するとか、その人個人を尊重するとか、そういうことの重要性がやっとわかってきたんです。」
数年前に初めて会った時の尖った表情とはまるで別人のような穏やかな口調でKさんはその胸の内を私に語ってくれました。

彼は今、必死に前へ進もうとしています。
周囲は、特にマネージャーは過去ではなく「今」を見つめてあげてほしいのです。
「今」を応援してあげてほしいのです。
「過去はこうだったから」「今まではこうだったから」
そんな風に言っていては、人の成長を妨げることにしかなりません。
これまでの彼を許すのではなく、これまでのことは水に流し、「今の彼」を見てあげてほしいのです。
「今」彼はどこへ向かって進もうとしているのか。
その「今」を応援することが、未来の成長へと繋がります。
「過去はこうだったから」
過去の結果が今なのですから事実としては確かです。
しかし、メンバーの成長を望むのであれば、良き未来をメンバーと共に迎えたいのであれば、メンバーの「今」に目を向けてあげてください。

失敗が許される環境。チャレンジができる環境。
それは何も具体的なプロジェクトや案件ベースに限ったことではありません。
過去には困ったちゃんであったとしても、本人がそこに気づき、前へ進もうと心に誓ったのであれば、是非、チャレンジできる、それを後押しして応援する環境創りこそが、マネージャーの成すべき大切な仕事です。

「僕がこんなに悩んでいるなんて、マネージャーもチームメンバーも、誰も微塵も思っていないと思います。」
寂しそうな笑いで呟くKさん。

「私は知っているよ。Kさんの気持ちは痛いほどわかるから、私もおんなじだったから、心から応援しているし、いつでも力になるよ。
けれども、マネージャーやチームメンバーにもカミングアウトしてもいいんじゃないのかなぁ。
照れ臭いかもしれないけど、きっとみんな応援してくれると思うよ。
仲間だもん。」

そんなことをできるわけないと言っていたKさんですが、数日後、再び彼に合った時、大きな声で私を呼び止め、こう報告してくれました。
「みんなに言いました! 応援団 できたんです!!」

人生において成功は必ずしも約束されていない。
しかし、人生において、誰しもが、いくつになろうとも、成長はその努力の分だけ必ず約束されている。

既に成長への階段を仲間たちと共に登り始めたKさん。
もちろんKさんの成長も、彼の思いの強さと努力の分だけ、必ずや彼に訪れることは間違いありません。

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