組織開発

調査結果に惑わされない

血液検査ではいたって正常値。
健康優良児! とお墨付きをいただけそうな結果でしたが、
それでも、急な高血圧や諸々の不調を訴える私に、
ドクターは「ストレスだね」
と単純に片づけることなく、徹底的に、丁寧に、細かく、
ヒアリングを重ね、針の隙間のようなところから目星をつけて
私の不調の真因を探し出してくれました。

「尾藤さんは何の仕事しているの?」

と途中、質問を受けた時、
「先生は人間の体相手だけど、
私は組織相手に同じようなことしています。」
と答えると、ニヤリと笑って、
「それはやりがいあるでしょう。うちの病院も見てもらおうかな。」
と仰いました。

組織で例えていうならば、
血液検査は従業員満足度とか何かしらのサーベイ結果でしょうか。

一見、何も問題はない、ESはそこそこの数値を示しているし、
例えばストレスチェックも悪くない。
うん、この組織に大きな問題はないだろう。

これはあまりにも短絡的で危険な見方だと思います。
サーベイはあくまでもサーベイであって、
最も重視すべきは、そこにいる人たちの肌感覚ではないでしょうか。
調査結果が◎であっても、
本当は小さな危険の種が既に芽吹き始めているかもしれないし、
うがった見方をしたならば、そこに恐れが存在していて、
それらサーベイ結果はコントロールされたものかもしれません。

一番大切なのは空気感。
肌で直接感じる感覚です。

そのためには話したり、聞いたり、と言ったことを通して
感じることが何より大切です。

サーベイはあくまでもサーベイであり、それ以上でも以下でもありません。

目先の数字に惑わされることなく、
しっかりと「見て」「感じて」「判断して」「対応できる」
そのための心眼を持ち続けたいと思います。

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